赤字経営の個人事業主が休業損害として約100万円を獲得した事例

事案の概要

住宅街にある信号機のない交差点において、Aさんが運転する自転車とBさんが運転する自動車が出会い頭に衝突し、転倒したAさんは地面に身体を強く打ち付け、左半身を打撲しました。Aさんは個人事業主として販売業を営んでいましたが、過去3年の決算は赤字でした。Aさんは事故後の症状が原因でしばらく仕事が出来なくなってしまいましたので、Bさんの損保会社に休業損害を請求しましたが、Aさんの会社が赤字であることを理由に支払を拒否されてしまいました。生活が立ち行かなくなってしまうおそれがあったAさんは、休業損害の支払を求めるため、当事務所に損保会社との交渉を依頼しました。

解決までの流れ

当事務所の弁護士は、Aさんの決算資料を精査した上で、赤字であっても売上が減少した分の損害が発生していることを説明し、損保会社に何度も説得を試みました。当初、損保会社は休業損害の発生は認めるものの、提示する休業損害はAさんの損害に見合った額ではありませんでした。そこで、弁護士は休業損害の増額を目指し、同じような事案を扱った裁判例を調査し、損保会社に突き付けました。その結果、休業損害は当初提示されていた額から約80万円も増額し、その他の通院慰謝料も裁判所基準に近い金額を認めてもらうことができましたので、最終的に当初の提示から150万円以上増額した示談金を受け取ることができました。

コメント

赤字の個人事業主の場合、損保会社から休業損害の支払を拒否されてしまうことがあります。しかし、赤字であっても、休業期間の売上は減少する一方、固定経費の支払は免れることができませんので、事故と相当因果関係のある損害は発生していると考えるべきです。この点、多くの裁判例も、赤字事業者の休業損害を認めています。
もっとも、損保会社との交渉は専門的知識を必要とする上、素人相手だと聞く耳を持ってくれないこともありますので、交通事故の被害に遭われた方は、弁護士に相談されることをお勧めします。

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