婚約者の背信行為に対し、短時日の交渉で婚約を解消した事例
事案の概要
Aさんは40歳の独身女性。結婚して子供を設けることを切望していました。Aさんは、Aさんが勤務していた会社の取引先の従業員男性B氏と交際するようになり、婚約にまで発展しました。Aさんは、結婚の条件として、できるだけ早く子供を設けることを求め、B氏もこれを了承し、同棲を始めました。
ところが、B氏は一向に子作りに協力しようとせず、その挙句に「育てていく自信がない」と言い出しました。Aさんは、約束を守らないB氏に対し、婚約の解消を求め、その交渉を当事務所に依頼しました。
解決までの流れ
当事務所は、Aさんの年齢を考え、できるだけ速やかに婚約を解消することを最優先にして、そのためにAさんには慰謝料請求をあきらめてもらい、B氏に対して婚約の解消だけを要求することにしました。B氏は、当初、子供のいない夫婦もあると述べて婚約解消には消極的でしたが、当事務所はB氏の背信性を指摘し、このまま結婚しても円満な関係を築けないとして、短時日の交渉で、B氏に婚約解消を承諾させました。
コメント
Aさんの強い希望を認識した上で、できるだけ早く子供を設けることを合意した以上、その合意を守ろうとせず、Aさんの信頼に背いたB氏には、婚約を解消されてもやむをえない事由があったといえるでしょう。