飲食店開業のために負った約950万円の負債を0円にした事例
事案の概要
3年前の秋、Bさんは、金融機関から融資を受けた1000万円及び自己資金200万円をもとに、都内でワインバーを開店しました。テナントの賃貸借契約、内装工事、什器備品購入、食材購入等の初期費用で約800万円を使用し、残りの400万円は当面の店舗運転資金に回されました。
しかし、テナントの立地が悪く想定していた集客を見込めなかったことや、Bさんの病気により1ヶ月ほど休業せざるを得なかったこともあり、満足できる収益を上げることはできませんでした。店舗の維持及びBさんの生活維持のために運転資金として確保していた400万円を充当せざるを得ず、運転資金は徐々に減っていきました。
最終的に運転資金が100万円を割り、客足も年々減っていたことからBさんは今後のことを当事務所に相談されました。
解決までの流れ
Bさんにお話をお伺いしたところ、金融機関からの融資残及び取引業者の買掛金等で負債が約950万円ありました。また、Bさんはワインバーの事業設備のほかは高額な資産を持っておりませんでしたので、破産手続で解決を図ることにしました。
コメント
当事務所が受任した時点では、什器備品の処分、テナントの退去処理はまだなされておりませんでした。管理会社や各業者と打ち合わせを行ない、テナントについては内装そのままに居抜き処分、持ち出しが容易な什器備品などについては相当額で売却することでテナント及び什器備品の処分は無事終えることができました。
その後、Bさんの破産申立を行ない、問題なく免責許可を得ることができました。