交際費等への費消で形成した負債約1000万円を約200万円に圧縮した事例
事案の概要
20年ほど前、学生であったAさんはクレジットカードを作成し、日用品等の購入の際に利用しておりました。社会人になってからは接待交際費や知人との遊興費、被服費等に対する支出をクレジットカードで支払っており(主にリボ払い)、負債は次第に増えていきました。
また次第に職務上のストレス発散を主目的としての交際費に対する支出が増えたこともあって、Aさんの負債は増加の一途を辿り、8年前の時点で約300万円に至ってしまいました。
8年ほど前、Aさんは、銀行系のおまとめローンを利用し負債を一元化しました。しかし、その後も生活を改めることができず、交際費等への費消を継続した結果、最終的に負債が約580万円まで膨れ上がってしまいました。
自力での生活再建が困難だと判断したAさんは、当事務所に相談されました。
解決までの流れ
Aさんの勤務先の就業規則との兼ね合いで破産での解決が困難であったため、個人再生手続きで解決を図ることにしました。なお、債権額ベースで単独過半数を占める債権者がおらず、再生計画に反対する傾向にある債権者もほとんどいなかったため、小規模個人再生で申立を行なうこととなりました。
コメント
「小規模個人再生」では、債権者の過半数の反対があると不認可で終わってしまいます。従って方針決定に際しては、このあたりをしっかりと検討したうえで判断をする必要があります。
本件では、反対債権者もなく無事に認可決定を得るに至り、抱えていた負債は20%にまで圧縮されることとなりました。