390万円の負債について任意整理をして利息約192万円を免れた事例
事案の概要
Aさんは主に職務上の接待費等のために借入やクレジットカードの利用を行ない、弊所相談時点で4社に対し約390万円の負債を負っておりました。
この仕事を続けていては負債が増えるだけだと考えたAさんは転職することにしました。
また、Aさんは、負債の問題も解決したいと考え、当事務所に相談されました。
解決までの流れ
Aさんにお話をお伺いしたところ、当初は換価するような資産がなく、370万円を分割で返済していくだけの資力もないとのことでしたので、破産手続きで解決する予定で受任しました。
その後、Aさんの資産を確認したところ、Aさん名義の保険において230万円近くの解約返戻金があることが判明しました。また、前職の退職金として55万円が支給されることが判明しました。
①保険を解約すれば、退職金と併せて280万近くの現金を用意できるので、破産手続きで解決するのが妥当ではなくなったこと、②転職先がスムーズに決まり無収入期間がないことから、任意整理で返済していくことが可能となったこと、をAさんにしっかりと説明し、破産ではなく任意整理で解決を図ることにしました。
コメント
任意整理に臨むにあたり、Aさんから「130万円を用意するので、これを頭金として一部の債権者については一括で返済してほしい」との要望があったことから、これを前提として各債権者と交渉を進めました。
最終的に、2社については一括で返済((2社合計で118万円)、1社については頭金約42万円を入れた上での5年60回払い(将来利息カット)、1社については将来利息無し、5年60回払いの条件での和解を取り交わすことができました。
返済総額は合計391万円、毎月の返済額は約3.9万円です(初回のみ約160万円)。
なお、将来利息を負担しながら231万円(一括返済額を差し引いた負債額)を毎月3.9万円の分割で返済しようとすると、延べ109回、利息込みで総額約423万円を支払って完済となりますので、和解を取り交わすことで利息約192万円を免れたことになります。
弁護士に任意整理の手続きを依頼し将来利息をカットすると経済的利益はかなりのものとなります。