10年近く疎遠だった配偶者と協議離婚が成立した事例
事案の概要
婚姻歴20年になるAさんは性格の不一致を理由に10年前に別居し、以後、配偶者である夫とずっと疎遠の関係が続いていました。
Aさんは、いつまでも現在の状況を続けるわけにはいかないと考え離婚を決意しましたが、長年会話もしていない夫とスムーズに離婚協議を進める自信がありませんでした。
そのため、Aさんは、ご自身で夫と離婚に関する交渉をすることは困難であると判断し、当事務所に離婚協議を依頼されました。
解決までの流れ
Aさんの依頼を受けた弁護士は、夫に対し手紙を送り、協議離婚を申し入れました。
すると夫は、Aさんからの協議離婚の申入れに対し、離婚の意思はあるものの、夫婦共有名義である自宅を処分するつもりはないと回答をしました。現在、自宅には夫が一人で生活している状況でした。
弁護士は、婚姻関係を継続することのリスクや離婚に伴い夫婦共有財産の精算が必要であることを丁寧に説明し、夫を説得しました。
すると夫は、離婚後の生活について不安を持っている様子でしたので、自宅を売却した場合の手取額を説明するなどして、夫の不安を解消しながら交渉を続けました。
その結果、夫は離婚の手続きについて前向きに協力してくれるようになり、ご依頼いただいてから約3か月で離婚が成立し、自宅も無事売却することができました。
コメント
財産分与や慰謝料について大きな隔たりがあるわけではないにもかかわらず、なかなか離婚協議がまとまらず、心身ともに疲弊してご相談に来られる方は多数いらっしゃいます。
こうしたケースで、離婚に向けて進めていくポイントは、何よりもまずは離婚問題に詳しい専門家に相談することです。
弁護士が間に入ることで、お互い冷静に話し合いを進めることが出来るようになり、今後の進め方も見えてくることがあります。